リン・ハレルによるバッハの無伴奏チェロ組曲

好感度 ■■■■■
1982〜1984年のセッション録音。
彼は1944年ニューヨーク生まれのチェロ奏者。これは30代終盤から40歳にかけての録音。
どうやらハレルは、この曲を再録音していないようだ。
::::::::::
乾き気味の響き。艶とか潤い成分は乏しい。そのせいか、良し悪しを別にして、甘味成分ず乏しい。好みが分かれそう。
フレージングとかリズムの処理は清潔。音のつながりとか流れはスムーズだけど、音を引き伸ばしたり、粘らせたり、みたいなことはない。
細部の表現は丁寧だけど、ことさらに自己主張することはない。
テンポの良い曲は、高度な技術の支えもあって、歯切れよくてスムーズ。
緩やかな曲では、細やかなニュアンスが浮き彫りにされる。
表現自体は軽快でスムーズだけど、造形感はかっちりとして大柄。
大柄な紳士(?)みたいな相貌は、個人的には好感。
コメント
コメントを投稿