ジュリーニによるブルックナー交響曲第9番(1976)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮、シカゴ交響楽団。
1976年のセッション録音。
ジュリーニは、1969年~1973年までの間、シカゴ響の首席客演指揮者に就いていた。当時の同オーケストラの音楽監督はショルティ。
ジュリーニは、1988年に、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と、セッション録音をおこなっている。
このほか、ライブ録音がいくつかある。
作品の味わいと演奏者の音楽性とか、整ったフォルムと彫りの深い感情表現とかのバランスが絶妙。
この演奏が、ブルックナーの頭の中にあった音楽そのままとは思わないけれど、楽曲の構成とか書法を、至って明解に、歪みなく、曇りなく表している。
それでいて、指揮者やオーケストラの魅力も、隅々まで行き渡っている。
後年の音源に比べると、指揮者の個性は控えめに聴こえる。しかし、後の演奏が濃すぎるだけ。
この演奏には、ジュリーニの確固とした音楽性が映し込まれている。すっかり円熟している。
ジュリーニはまた、シカゴ交響楽団から、艶やかで厚みある響きを引き出している。
オーケストラから望むトーンの響きを引き出して、場面に合わせて鮮明な表情を作り出すジュリーニの手腕は冴えわたっている。
もっとも、あいまいさを排した色使いの明瞭な響きを、ブルックナーらしくないと感じる人もいるだろう。
1976年のセッション録音。
ジュリーニは、1969年~1973年までの間、シカゴ響の首席客演指揮者に就いていた。当時の同オーケストラの音楽監督はショルティ。
ジュリーニは、1988年に、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と、セッション録音をおこなっている。
このほか、ライブ録音がいくつかある。
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作品の味わいと演奏者の音楽性とか、整ったフォルムと彫りの深い感情表現とかのバランスが絶妙。
この演奏が、ブルックナーの頭の中にあった音楽そのままとは思わないけれど、楽曲の構成とか書法を、至って明解に、歪みなく、曇りなく表している。
それでいて、指揮者やオーケストラの魅力も、隅々まで行き渡っている。
後年の音源に比べると、指揮者の個性は控えめに聴こえる。しかし、後の演奏が濃すぎるだけ。
この演奏には、ジュリーニの確固とした音楽性が映し込まれている。すっかり円熟している。
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ジュリーニはまた、シカゴ交響楽団から、艶やかで厚みある響きを引き出している。
オーケストラから望むトーンの響きを引き出して、場面に合わせて鮮明な表情を作り出すジュリーニの手腕は冴えわたっている。
もっとも、あいまいさを排した色使いの明瞭な響きを、ブルックナーらしくないと感じる人もいるだろう。
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