デ・ワールトによるサン=サーンス交響曲第3番『オルガン付』
エド・デ・ワールト指揮サンフランシスコ交響楽団。1984年のセッション録音。
デ・ワールトは、1941年生まれのオランダの指揮者。
1977年~1985年の間、同オーケストラの音楽監督を務めた。この音源は、音楽監督時代終盤のもの。
この音源で、とりあえず好ましいのが録音。広々とした空間の中に、程良いブレンド感のサウンドが浮かび上がる。
端整で引き締まった造形。響きの量感は控えめで、各パートが整然とバランスよく響く。
サウンドに特徴的なトーンは無くて、清潔感のある無色の響き。
スケール感とか音色の色彩感は乏しい。
けっこう鍛えられている感じのアンサンブルは、覇気があって緊密。また、響きは均質に整っている。上質感がある。
キビキビとした進行と筋肉質な造形とがあいまって、スポーティと言ってもいいくらい。
ただし、体育会系一辺倒ではなく、端整で程良くブレンド感のある響きは、耳に心地よい。
デ・ワールトは、自己主張めいた演出は、良くも悪くもやっていない。演奏効果よりも、合奏の節度とか品位みたいなものに価値を見出しているようなアプローチ。
エンターティナー的な面での訴求力は弱い演奏だけど、上質なアンサンブルを堪能する満足感はある。
この曲を知るために聴く演奏としては、いささか禁欲的。ただし、濃くキャラ付けされた演奏の後に聴くと、どこか清々しい。
デ・ワールトは、1941年生まれのオランダの指揮者。
1977年~1985年の間、同オーケストラの音楽監督を務めた。この音源は、音楽監督時代終盤のもの。
この音源で、とりあえず好ましいのが録音。広々とした空間の中に、程良いブレンド感のサウンドが浮かび上がる。
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端整で引き締まった造形。響きの量感は控えめで、各パートが整然とバランスよく響く。
サウンドに特徴的なトーンは無くて、清潔感のある無色の響き。
スケール感とか音色の色彩感は乏しい。
けっこう鍛えられている感じのアンサンブルは、覇気があって緊密。また、響きは均質に整っている。上質感がある。
キビキビとした進行と筋肉質な造形とがあいまって、スポーティと言ってもいいくらい。
ただし、体育会系一辺倒ではなく、端整で程良くブレンド感のある響きは、耳に心地よい。
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デ・ワールトは、自己主張めいた演出は、良くも悪くもやっていない。演奏効果よりも、合奏の節度とか品位みたいなものに価値を見出しているようなアプローチ。
エンターティナー的な面での訴求力は弱い演奏だけど、上質なアンサンブルを堪能する満足感はある。
この曲を知るために聴く演奏としては、いささか禁欲的。ただし、濃くキャラ付けされた演奏の後に聴くと、どこか清々しい。
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