フレモーによるサン=サーンス交響曲第3番『オルガン付』
ルイ・フレモー指揮、バーミンガム市交響楽団。1972年のセッション録音。
フレモー(1921~2017年)はフランスの指揮者。1969年から1978年まで、バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めた。
スケールの大きな枠組みに、広々とした音響空間。その中で、繊細な表現が軽やかに繰り広げられる。
各パートの発音は軽くて線が細い。それらが、そよぐようにして、繊細感のあるアンサンブルを繰り広げる。
ただし、逸ることなく、気分や雰囲気に流れることもなく、確実な足取りなので、演奏全体から受ける印象に弱弱しさはない。
盛り上がる場面での手腕は聞き物で、そんなに大きな音を出していないけれど、歯切れよくボルテージを上げて、壮快に盛り上げる。
フレモーの周到な設計と、オーケストラを統率する力に、感心させられる。
オーケストラの演奏の質も高い。響き自体には湿り気があって、この曲にふさわしい華やかさはない。
しかし、フレモーの質の高い要求にしっかり応えている。
このオーケストラは、サイモン・ラトルの時代に名声を高めたけれど、フレモーのときから、レベルの高いアンサンブルをやっていたようだ。
演奏のクォリティは秀でているけれど、この交響曲の表現としては、全体的に渋め。
サウンドのくすんだ質感の影響は大きいかも。
また、作品書法を明晰に聴かせることに意識を注いでいる反面、場面ごとの空気感とか気分の切りかえみたいなものは、弱まっているような。
それと、息遣いが生硬く感じられる箇所がいくつかあった。
フレモー(1921~2017年)はフランスの指揮者。1969年から1978年まで、バーミンガム市交響楽団の音楽監督を務めた。
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スケールの大きな枠組みに、広々とした音響空間。その中で、繊細な表現が軽やかに繰り広げられる。
各パートの発音は軽くて線が細い。それらが、そよぐようにして、繊細感のあるアンサンブルを繰り広げる。
ただし、逸ることなく、気分や雰囲気に流れることもなく、確実な足取りなので、演奏全体から受ける印象に弱弱しさはない。
盛り上がる場面での手腕は聞き物で、そんなに大きな音を出していないけれど、歯切れよくボルテージを上げて、壮快に盛り上げる。
フレモーの周到な設計と、オーケストラを統率する力に、感心させられる。
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オーケストラの演奏の質も高い。響き自体には湿り気があって、この曲にふさわしい華やかさはない。
しかし、フレモーの質の高い要求にしっかり応えている。
このオーケストラは、サイモン・ラトルの時代に名声を高めたけれど、フレモーのときから、レベルの高いアンサンブルをやっていたようだ。
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演奏のクォリティは秀でているけれど、この交響曲の表現としては、全体的に渋め。
サウンドのくすんだ質感の影響は大きいかも。
また、作品書法を明晰に聴かせることに意識を注いでいる反面、場面ごとの空気感とか気分の切りかえみたいなものは、弱まっているような。
それと、息遣いが生硬く感じられる箇所がいくつかあった。
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