レヴァインによるサン=サーンス交響曲第3番『オルガン付』
ジェイムズ・レヴァイン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。
1986年のセッション録音。
剛腕指揮者が、抜群にうまいオーケストラのポテンシャルを引き出して、たくましくて恰幅の良い音楽を繰り広げている。
激しい場面では、合奏の精度を保ちながら、ここまで激しくエネルギッシュできるのだと、そのドライブ力を見せつける。
一方、第一楽章後半では、彫りの深い落ち着いた表現を、堂々と聴かせる。
レヴァインのビシッとした統率に、オーケストラの合奏力と腰の強いサウンドがあいまって、迫力満点。
第一楽章前半での、対位法的な秩序を保ったまま荒れ狂うような、整然としたうねりは圧巻。
大柄なたくましさが前面に出ており、圧迫感が強い。
サウンドは、張りと艶があって、均質にそろっているけれど、透明感とか、抜けるような開放感は乏しい。
一級のオーケストラを、屈託なく豪快に搔き鳴らすので、この交響曲が、派手な演奏効果の塊のように聴こえる。
大筋ではそういう曲だと思うけれど、ここまであっけらかんとやられると、単純化され過ぎているようにも聴こえる。
聴き手の作品像に、すんなりフィットするとは限らないような気がする。
とは言え、これらのことは、好みの問題だろう。
指揮者もオーケストラも、ある面では、開いた口が塞がらないくらい高い水準に達している。
1986年のセッション録音。
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剛腕指揮者が、抜群にうまいオーケストラのポテンシャルを引き出して、たくましくて恰幅の良い音楽を繰り広げている。
激しい場面では、合奏の精度を保ちながら、ここまで激しくエネルギッシュできるのだと、そのドライブ力を見せつける。
一方、第一楽章後半では、彫りの深い落ち着いた表現を、堂々と聴かせる。
レヴァインのビシッとした統率に、オーケストラの合奏力と腰の強いサウンドがあいまって、迫力満点。
第一楽章前半での、対位法的な秩序を保ったまま荒れ狂うような、整然としたうねりは圧巻。
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大柄なたくましさが前面に出ており、圧迫感が強い。
サウンドは、張りと艶があって、均質にそろっているけれど、透明感とか、抜けるような開放感は乏しい。
一級のオーケストラを、屈託なく豪快に搔き鳴らすので、この交響曲が、派手な演奏効果の塊のように聴こえる。
大筋ではそういう曲だと思うけれど、ここまであっけらかんとやられると、単純化され過ぎているようにも聴こえる。
聴き手の作品像に、すんなりフィットするとは限らないような気がする。
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とは言え、これらのことは、好みの問題だろう。
指揮者もオーケストラも、ある面では、開いた口が塞がらないくらい高い水準に達している。
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